ここでは、田舎で宿泊業、飲食業を開業する為に必要な許可、届出についてお伝えします。
しかしながら、2020年東京オリンピックを控え、旅館業法の改正や各自治体などにより、規制、解釈が異なる為、詳しい条例内容の解説はここでは控えています。
なぜならば、このブログを読んだ方に、万が一間違った情報が伝わり、失敗してしまう事を防ぐ為に中途半端な情報は記載しないようにしています。
それよりも、誰に聞いたら良いか、どうしたら失敗しないで許認可をスムーズに取得する事が出来るか、その段取りを理解した方が正確で良いと考えています。
今現在、ネット上では許認可について、色々な情報が溢れています。
しかし、情報が古かったり、解釈が曖昧なものもあります。
許認可にかかわる部分で、万が一失敗してしまうと、折角、手に入れた物件が、営業出来ない物件になってしまう、という最悪の事態に陥りかねませんので、くれぐれもご注意下さい。
しかし、「面倒だなぁ」と言って「無許可営業は絶対にしない」事。
飲食業、旅館業で独立、起業、開業する人は「人の命を預かる仕事」という認識を必ず持ってください。
なので、ここでは、今まで誰も教えてくれなかった、実践的な失敗しない「許認可取得の7つのステップ」をお伝えします。
目次
1 各自治体の保健所に事前相談に行く
基本的に飲食店営業許可、旅館業営業許可の申請窓口は各自治体の「保健所」が窓口になります。まずは保健所の窓口で事前に相談をしましょう。
事前確認3つのポイント
①旅館業営業可能な用途地域を確認
飲食業や旅館業を営む場合、営業できない用途地域があります。
営業出来ない用途地域を保健所の窓口で確認してください。
実際に希望の物件が出て来たら、その土地が何の用途地域なの確認してください。
基本的に不動産屋の資料に記載されています。もし分からない場合は各市区町村の窓口で確認もできます。
②旅館業を営業する上での必要な設備、地域環境の確認
旅館業を営業する上で、帳場の設置やその他必要な設備など、自治体によって内容が違うケースがあります。
学校や児童施設(公園)などがある場合は事前に確認が必要となります。これも忘れずに詳細を確認しておきましょう。
③飲食業を営業する上での必要な設備
飲食業を営業する上で、手洗い設備や厨房区画分けなど細かな規定があります。必要な設備や内装仕上げ方法などを確認しましょう。
保健所の窓口ではこの3点をまず確認しましょう。
2 物件探し
保健所で確認をしたら早速物件を探しに行きましょう!
下記にその時の注意点をまとめました。
2-1 土地から探す場合
保健所で確認した用途地域と地域環境が問題なければ、土地としては基本的に出店可能な立地と言えます。
しかし、上下水道が通っていなかったりすると、設備工事費などが加算されたり、水質検査等必要だったりするので、念のため、その場所で、旅館業、飲食業をやる場合にどんな設備が必要か、建築士、行政書士に相談する方がベストです。
※地域環境で、近くに学校や児童施設がある場合は、事前に保健所へ相談し、各施設に確認が必要となります。
2-2 中古物件を探す場合
めぼしい物件が見つかったら、行政書士と建築士に同行してもらいましょう。
地域によって条例内容が違うので、特に行政書士はその地域で旅館業許認可に強い人を探す事がポイントです。
不動産屋さんに良い行政書士がいないか、相談してみると良いでしょう。
※立会には費用が掛かる場合もあります。
以前に旅館業をやっていた建物だから、そのまま問題なく許認可が取れるだろう、と思われがちですが、そこにも落とし穴がある可能性があります。
特に古い建物の場合、昔の基準で建てられたものだとすると、今の基準に合わず、大掛かりな追加工事が発生する可能性もあります。
3 許認可取得の為の図面作成
スムーズに許認可を取る上で、物件が見つかったら平面図を作成し、必ず事前に保健所に確認をして進めましょう。
事前確認をせずに建築確認などを進めてしまうと変更が出来ないタイミングになってしまう事もあり、最悪、許認可が取れなくなってしまう事もあります。
旅館業の許認可取得には、部屋の大きさやトイレの数、お風呂場の仕様、部屋の採光、通路幅など細かい規定があります。
行政書士のアドバイスを受けて建築士の方と一緒に作成すると良いでしょう。
もちろん、行政書士を通さなくても出来ます。
その場合はご自身で保健所の指示に従って建築士と図面を作成し、平面図が出来た段階(着工前に)で、保健所に直接確認に行きましょう。
※建築士は基本的に建築基準法(建物の構造)に対する専門家で、旅館業法、飲食業許可に伴う詳細(部屋の大きさや通路幅、帳場の必要性などの設備詳細)については専門外で知らない方が殆ど。
旅館業法や飲食業許認可のプロが行政書士です。
飲食店の場合も規定に合わせ、コンセプトを基に実際のオペレーションをイメージしながら厨房計画、店舗レイアウトを考える事も重要です。
旅館業を開業するには、主に下記4つの法律をクリアしなくてはなりません。どれか一つでも漏れてしまうと、後々トラブルになりかねないので、慎重に進めてくださいね。
参考リンク:飲食業、宿泊業を開業する上で必要な主な法律
※一部抜粋
※リンク先の情報が古くなる場合事もあります
※自治体、出店用途により更に関わる条例が出る場合もあります
※飲食業の業種により届出内容が変わります。詳しくは保健所でご相談下さい。
※飲食業の業種により警察への届け出が必要な場合もあります。
※開業手続きとして、法務局や税務署、労働基準局などへの届出も必要となります。
・旅館業法:旅館業を営む上での設備基準などを制定(窓口は各自治体の保健所)
出展:厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130600.html
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000188498.pdf
・建築基準法:旅館業を運営する為に必要な用途地域指定、建築設備基準を制定
出展:国土交通省住宅局
http://www.mlit.go.jp/common/001111880.pdf
・消防法:旅館業を運営する為に必要な消防設備基準の制定
出展:政府広報オンライン
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201407/4.html
・水質汚濁防止法:環境を守る排水管理法例の制定
出展:環境省
http://www.env.go.jp/hourei/05/000117.html
4 建築確認申請、用途変更手続き等
ここでは建築士に、法律に基づいた、建築確認、用途変更の手続きを進めてもらってください。
同時に行政書士には消防と水質汚濁防止に基づく手続きも進めてもらいましょう。
※消防と水質汚濁防止に関しても自分で申請出来なくはないですが、提出書類が少し専門的で難しいかも知れません。
5 「食品衛生責任者」、「防火管理者」資格取得
旅館業運営責任者は「食品衛生責任者」と「防火管理者」の資格を有する必要があります。
この二つの資格は講習を受ける事で取得できます。
持っていない人は、行政書士もしくは、近くの保健所、消防署にご相談下さい。
※飲食業だけの場合「防火管理者」の資格は必要ない場合もあります。
6 保健所へ許認可申請
全ての書類が整い次第、保健所へ正式に申請をします。
申請に必要な書類を全て整えて提出しましょう。
書類の種類は法人や個人、上下水道の状況などにより変わってきます。
各自治体の保健所から説明を聞き準備を進める事が重要です。
行政書士に依頼している場合はまかせしてしまいましょう。
7 建築、消防、保健所等の立会検査
最後に各行政機関の立会検査があります。
申請した図面や書類通りに建物、内装、設備が施工されているかチェックする検査があります。
この行政立ち合い検査で不備が無ければ、許可証の発行という流れになります。
会社設立の届け出(法務局、税務署、労働基準監督署、公共職業安定所、社会保険事務所など)も忘れずに行いましょう。
以上が失敗しない許認可取得7つのステップです。
色々と複雑ですが、お客様への「安心・安全」は最低限のおもてなしです。
くれぐれも漏れの無いようにしましょう。